2008年8月14日
「スカイ・クロラ」
戦闘シーンの迫力のすごさと、それ以外のシーンの辛気臭さが、いかにも押井監督らしい。
戦争が舞台だが、テーマはたぶん若者の閉塞感。文字通り死ぬほど退屈な日常の繰り返しの暗喩なんじゃないだろうか。そして永遠の子供から抜け出そうともがく者は「ティーチャー」に戦いを挑む...。
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2008年8月13日
「崖の上のポニョ」
良くも悪くも、ゆるい映画というべきか。まあ、小さい子にもわかりやすくという意図なのでしかたがない面もあるが、ポニョの父親がどういう人物かとか、「本当はいろいろ経緯があるのだけれど、難しい話になるし時間の都合もあるのでカット」的雰囲気があちこちに漂うので、大人としてはちょっと欲求不満。しかし、絵はきれいだし、みんないい人ばかりだし、世のお母さん方には癒し系映画として受けそうな気がする。「ああ、うちの子も宗介ちゃんみたいにおりこうだったら...!」
クライマックスの試練というのが質問だけで拍子抜けしてしまった。それとも、あれは「うっかり好きなんて言ってしまうと、一生責任を取らされることになるぞ」という、男の子へ向けての警告(まるでうる星みたい)だというのは深読みしすぎだろうか?
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2008年1月10日
「キル」
野田秀樹 作•演出•出演
- 席は前から4列目(!)、ただし右端。
- さすがに3回目となると話の展開も分かっているし、正直言ってちょっと退屈なところもあるが、それでもラストシーンはやっぱり良いなあ。
- 主演の二人はずいぶん心配されていたようだが、結構がんばっていると思う。
- 野田秀樹は声の伸びが今ひとつだったけれど、さすがにお年なのか、たまたま調子が悪かったのか。
- 高田聖子はすごく芸達者。ただし、あまりに明朗活発すぎて見せ場のところで凄みが不足したような気が。
- 結髪は前回の古田新太の印象が強すぎる...。
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2007年11月 5日
「エヴァンゲリオン新劇場版ー序」
- ストーリーはほぼ同じだが絵はグレードアップが著しい。特にメカの描写はヤシマ作戦並みの物量戦術である。テレビ版の頃と比べると、制作過程のコンピュータ化が進んだんだろうなあ。
- 2時間で手際よくまとまっているが、その分シンジのグダグダっぷりが伝わっていないような気がする。
- 最後にカヲルがちらっと出てきた。次作からはストーリーが変わってくるようなので、とりあえず期待。
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2007年1月26日
「不都合な真実」
東京で会議が早く終わったので、帰りに映画を見ることにする。「それでもボクはやっていない」を見たかったけれど、時間が合わないので「不都合な真実」にした。
- 内容的にはどこかで聞いたことがあるものが多かったが、映像の迫力はすごいし、見せ方もうまい。氷河の後退の比較映像を見せられると、今すぐなんとかしなければという気になってくる。
- メインテーマは温暖化対策を訴えることだが、サブテーマはどうしてアル・ゴアが環境活動家になったかということで、こちらも結構興味深い。
- 父親がタバコを栽培していたが、姉が肺ガンで死んで栽培をやめたというエピソードは感動的。ただし、感動的な話を政治的に利用しているという批判もあるようだが。
- カエルを熱い湯に入れると飛び出すが、水からゆっくり熱していくと逃げ出さないという例え話のアニメで、だんだん水温が上がって危ないというところで手が伸びてきてカエルを救い出した。たとえアニメでも動物虐待はけしからんということか。
- おもしろい映画だけれど、途中でちょっと寝てしまったのは内緒。
- ゴアという名前を聞くと、どうしてもマグマ大使の「私の名はゴア」を思い出してしまう…。
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2007年1月10日
「ロープ」
野田秀樹 脚本・演出・出演
- プロレスの話がいつの間にか戦争の話になる手際は鮮やか。
- 言葉遊びも少なく、「暴力に善悪の区別はあるのか?」、「人は自分の意志で戦争しているのか?」といったメッセージがストレートに打ち出されている。しかし、野田秀樹ファンとしては、そういう「普通の芝居」ではなく昔の解釈に困るような芝居を見たい気もする。
- 藤原竜也はなかなか良いと思った。
- 宮沢りえが、声が嗄れたのかと思ったぐらい低い声を出していた。最後の場面では普通に高い声を出していたので、演出上の意図があるのだろう。しかし、迫力では渡辺えり子にかないっこないのだから、もっと高い声でタマシイの持つ非現実感を強調した方が良かったように思う。山場の実況のところだけ低い声にすれば、メリハリもついただろうし。
- 渡辺えり子は、「実況中継」を「じっけいちゅうきょう」と言ってしまって、その後しばらく笑いをこらえるのに苦労していた…。
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2006年3月17日
「MANDERLAY」
- 新聞で「ドッグヴィル」の評を読んで見たいと思っていたが、たまたま東京で時間が空いたので、その続編の本作を見ることに。「ドッグヴィル」を見ていないので、理解できるか心配だったが、たぶんほとんど影響はないと思われた。
- 奴隷制がテーマだが、民主主義や理想主義者の偽善性についても問いかけてくる。黒人=被抑圧という単純な図式でもない。衝撃の結末では、監督の底意地の悪い視線を思い知らされる。
- 日本人はいちおう他の国の出来事として見ていられるが、アメリカ人はこれを見てどう思うのだろうか…?
- 演出方法が非常に面白い。セットは映画というより舞台劇に近い。手持ちカメラの揺れる映像はドキュメンタリーのような効果を狙ったものか。
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2006年1月20日
「THE 有頂天ホテル」
三谷幸喜 脚本・監督
生瀬勝久 出演
- これでもかというぐらいにテンコ盛りのジェットコースター・コメディ。あっという間に時間が経ってしまった。
- 伏線の張り巡らしかたが半端ではない。もう一回見たいと思わせる。
- キャストも豪華。
- 並行して進むストーリーの山場が微妙にずれているので、ラストのカタルシスは「ラヂオの時間」に一歩譲るか。
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2005年12月29日
「贋作・罪と罰」
野田秀樹 脚本・演出・出演
古田新太 出演
- 松たか子はがんばっているけれど、やっぱり大竹しのぶと比べられると分が悪い。まあ、前回公演はラストシーン以外ほとんど覚えていないのだけれど…
- 劇中、才谷が英を笑わせようとするところ、古田新太が吉幾三の「テレビもねぇ、ラジオもねぇ」を歌ったが、どうもアドリブっぽい。松たか子がクスリともしないので本気で悔しがっているように見えたし。帰ってからmixi の野田秀樹コミュを見ると、やはり日替わりアドリブであった。しかし、松たか子もまったく表情を変えないのはさすが。
- 舞台をはさんで両側に客席があるのは、舞台と客席の距離が縮まるし、いいのだけれど、後ろを向いて喋られると台詞が聴きづらい。それに、両側の客席に配慮した演出(例えば、二人で向かい合って喋るのに、顔だけそれぞれ違う方の客席を向いて喋る)にはちょっと違和感があった。
- この時期の再演は、やはりテロや右傾化を意識してのことか。「血の代わりに金が流れるなら…」というのは印象的な言葉である。
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2005年10月10日
「翼をくださいっ!さらばYS-11」
- ギンギラ太陽'sは福岡密着の劇団だそうである。
- 何がすごいかというと、登場するのが人ではなく「モノ」であるということで、役者が「かぶりモノ」を被って演じる。まあ飛行機ぐらいなら擬人化するのも判るが、「福岡空港第2ターミナルビル」とか「リンガーハット」のかぶりモノとなるとシュールの一言である。
- 単なるお笑いではなく、第二次大戦の話など泣かせどころはちゃんとある。しかし、冷静に考えると、九七式と格納庫のかぶりモノを付けてシリアスな芝居をするのは変なのだが、見ている間は違和感を感じなかった。
- 開演前に西鉄バスのかぶりモノを付けて客席に降りてきて、いろいろパフォーマンスをして、その後、撮影会と言って観客の携帯のカメラで好きなだけ撮らせていた。すばらしいサービス精神である。
- 何とスタートレックのネタがあった。さすがFBS福岡放送のお膝元である。しかし、音楽とかぶりモノのエンタープライズはTOSなのに、ユニフォームはTNGであったのが、微妙に統一感を欠いていて惜しまれる。
- カーテンコールの時に記念撮影があった。「観客の」ではなく「役者の」である!役者が観客に背を向けて、舞台の奥から観客席をバックに記念撮影をしていた…。しかも、その時に観客に立ち上がって拍手をするように頼んで…。きっと「スタンディングオベーションで迎えられる東京公演」というネタに使われるのだろう。
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2005年9月10日
「チャーリーとチョコレート工場」
- 久しぶりに面白い映画を見た。
- 気合いの入った美術、コテコテの歌と踊り、ベタなネタの組み合わせがすばらしい。
- 父親との再会シーンは割とあっさりしている。もう少し泣かせてくれてもよいかも。
- 拾ったお金でチョコを買うのはいけないと思う。
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2004年12月25日
走れメルス
野田秀樹 作・演出・出演
古田新太 出演
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2004年11月18日
笑の大学
三谷幸喜 原作・脚本
- 「ラジオの時間」のようなシットコムかと思ったら、意外に重いテーマ。
- 前半、笑いのテンポが遅いと思ったら、後半への雰囲気作りだったのか。
- ラストは泣ける。
- 最後のスタッフロールがずいぶん凝っている。本編より気合いが入っているかも。
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2004年9月15日
Red Demon
野田秀樹 作・演出・出演
- 初演を見たので、今度はロンドンバージョンを見た。
- 初演の時は「赤鬼」が見た目も恐ろしげであったが、ロンドンバージョンでは野田英樹が赤鬼役で、村人よりも小柄である。しかも衣装も村人の方が赤い。あえて役柄と反対の視覚的印象に挑戦したのであろうが、結果的にはあまり成功していないような気がする。
- 「海の向こうから来るのは鬼に違いない」というのは、日本人だと感覚的にわかるのだが、イギリス人はどうなのだろうか。同じ島国でも鎖国が長かった日本と、積極的に海に乗り出して他民族を征服したイギリスではずいぶん違うと思うのだが。
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2004年3月17日
透明人間の蒸気
野田秀樹作・演出・出演。
- 前回の公演を見たはずなのに、まったく記憶がないのは何故だろう?
- 野田作品にしては珍しく、男性客、それも50代・60代のおじさんのグループが結構いた。かなり違和感あり。
- 舞台の奥行きが通常の2~3倍あり、スモークを薄くたくと、遥か彼方に歩み去っていくような感じで効果抜群。
- 宮沢りえは軽やかな雰囲気で好演。ただ、線が細いだけにクライマックスでは迫力に欠けるきらいあり。
- ストーリーは、夢の遊民社時代の脚本としては判りやすい部類。もっと小劇場風長台詞を聞きたかったような気もする。
- カーテンコールは3回。昔、関西で見ていた頃は7~8回はやっていたが、関東のお客さんは淡白?
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2004年3月16日
「イノセンス」
押井守監督。
- 画は素晴らしいの一言につきる。
- 衒学趣味の長台詞も例によって快調。
- ストーリーは平凡。おどろおどろしい味付けはしてあるが、事件の構図はいたって単純。疑似体験のかまし方も安直。もちろん、この映画の眼目は謎解きではないが、人間と人形の境界をテーマにするなら、「人形遣い=少佐」は人間とは違った事件との関わり方をするはずで、そのあたりををもっと突っ込んで欲しかった。
- 2501はすっかり忘れていた(;_;)。
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